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これは、2014年10月9日に釜山外国語大学において開催された、第3回韓国大学生日本語ディベート大会全国杯の決勝戦を文字化したものである。論題は「韓国は自動車取得時に駐車スペースの確保を義務付けるべきである。是か非か。」であり、試合形式は立論1回、反駁2回の1立2反形式であった。本文は、まず録画された動画の音声より、出場選手及び指導教員の協力により書き起こしを行い、その後、運営委員会で編集作業を行った。

 動画は、「2014全国杯(明知大VS釜山外大) 」(https://youtu.be/8XnwtqjJ7Vc?t=4m9s)にある。

 本試合中の発言内容は、ディベートの試合において与えられた側に基づいたものであり、ディベーター個人の信念・見解や大会主催者及び関係者側の見解を反映するものではない。

トランスクリプト

 

第3回韓国大学生日本語ディベート大会全国杯決勝戦

論題:韓国は自動車取得時に駐車スペースの確保を義務付けるべきである。是か非か。

 

2014年10月9日 於:釜山外国語大学

肯定:明知大学 否定:釜山外国語大学

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 肯定側立論(6分)

 

 これから、肯定側の立論を行います。

 では、プランから発生するメリットを二点説明します。

  

 一つ目のメリットは「事故が減り、安全性が高まる」です。

 まず、発生過程を説明します。

 道路の不法駐車車両を減らすと事故を減らせます。住宅街での事故の殆どは、不法駐車をした車が障害物になって運転者の視野を遮って起きているからです。

 証拠資料です。出典は2009年3月25日に韓国交通研究院がセミナー「緑の成長と道路」で発表した資料です。引用開始。

  「歩行者交通事故を分析した結果、住宅街など生活区域内部で発生した歩行者交通事故の殆ど(72%)は生活道路と交差する道路の周辺で発生した。(中略)原因は生活道路の交差点周辺で無分別に行われる不法駐車により、運転中の視野が狭くなり、この時、急に現れる歩行者に対応できないためと説明した。」引用終了。

 

 特に体の小さい子供たちの事故が深刻な問題となっています。

 証拠資料です。出典は2014年6月9日KBS9時のニュースの記事です。引用開始。

 「高層マンションの団地内での交通事故により子供たちが死亡する事故が続いています。駐車場ではない所に駐車された車両のせいで、体が小さい子供たちが運転者の目に入らず発生するのです。」引用終了。

 

 しかし、プランにより駐車スペースの確保が義務づけられると 車を買う人は自分の駐車スペースを持つことになり、不法駐車がなくなって事故が減り、安全性が高まります。

 

 次に重要性を説明します。

 国民の安全を軽んじるような国に未来はありません。国家は国民の安全を守る義務があり、大人たちは子供を守る義務があります。韓国は少子化問題を心配しながらも子供たちの安全すら守れていません。交通事故死亡率が世界第2位でありながらも効果的な対策をたてられない今の韓国の安全対策に対する甘さがセウォル号のような事件を起こしたのです。人の命より大切なものはありません。事故が起きてからではなく事故を防ぐことが大事なのです。目の前の一番身近な安全を守ることが未来の大きな安全を守ることになり、国の未来が守られるのです。

 

 二つ目のメリットは「近隣トラブルが減少する」です。

 まず、発生過程を説明します。

 韓国は全国的に駐車難が深刻な問題です。駐車場がないアパートの密集地域はもちろん、団地内に駐車場がある高層マンションも駐車スペースが充分ではありません。最近は車を2台、3台持っている家庭が多くて駐車場が足りないからです。車を重要に考える韓国人にとって、居住地の駐車難はストレスであり近隣トラブルにもつながります。

 証拠資料です。出典は2013年2月14日韓国日報の記事です。引用開始。

「13日ソウルのソデムン区役所によるとソデムン区のHマンション一帯は駐車多発地域だ。駐車スペースが足りないこの高層マンションの住民たちが、団地の外の駐車禁止区域である生活道路にまで車を止めて、近所の住民から抗議の声が殺到している。住民同士の争いも頻繁におきている。また、ソデムン区役所の職員によると駐車の問題で毎日苦情を入れる人もたくさんいる。」引用終了。

 

 しかし、プランにより駐車スペースの確保が義務づけられると車を買う人は 自分の駐車スペースを持つことになり、不法駐車がなくなって駐車難が解決し、駐車問題による近隣トラブルが減ります。

 

 次に重要性を説明します。

 駐車問題による近隣トラブルは頻繁にあり、またひどい場合は人の命を脅かす事件もありました。

 証拠資料です。出典は2008年11月12日MBNのニュースです。引用開始。

「一ヶ月間近くの不動産屋のパクさん夫婦と駐車問題で喧嘩をしつづけた40代インさんは駐車問題で口げんか中、家から凶器を持って来てパクさん夫婦に振り回した。奥さんは現場で亡くなりパクさんも病院に移送される途中、息を引き取った。」引用終了。

現在、駐車問題によるトラブルは深刻な社会問題です。一番リラックスしたい自宅なのに毎日顔を合わせる隣人とのトラブルで喧嘩をするのはお互いに非常につらいことです。このようなトラブルで大事な命まで落とすような事件はあってはいけません。

 今韓国は駐車問題のため、交通事故やトラブルがたくさん起きています。今からでもこの制度を導入し、車の所有者は自分の車に責任を持って、駐車場に駐車するという正しい駐車文化を定着させなければなりません。そして、国家の交通秩序と居住環境の改善をはかるべきです。

 以上の理由から「自動車取得時に駐車スペースの確保を義務づけるべきである。」と主張します。

ありがとうございます。

 

 否定側質疑(3分)

 

否:それでは、否定側、否定側の質疑を行っていただきます。よろしくお願いします。ええと、まず、メリット2で駐車場が足りないとおっしゃいましたが、それはどういう駐車場が足りないということですか。

肯:全ての駐車場が足りないんです。

否:全ての駐車場が足りないということですか。はい。では、次の質問です。メリット1で、72%が違法駐車に関する問題だっておっしゃいましたけども、72%ということはわかりましたが、じゃ、全体的な数値はどれくらいなんですか。

肯:事件が何件起きているかはわかりませんが、歩行者交通事故のうち、死亡者の数だけでも1年で2044名です。

否:あ、2044人なんですか。はい、次の質問です。プランを導入すると、人々は車庫地を用意することになるとおっしゃいましたけども、え、さっきも言った、おっしったとおりに、メリット2を見ると、駐車場は足りないとおっしゃいましたよね。じゃ、たりない、たりなかっ、たりないに、足りないのになんで駐車場を確保することができますか。いや、どうやって駐車場を確保することができますか。

肯:あ、この法律を導入すると、ちゅ、駐車場確保が義務付けられて、じゅ、じゅよう、じゅ、じょうゆう(需要)がふえ、増えて、こうきゅう(供給)も増えて、駐車場が増えます。

否:じゃ、あの、そのこうきゅうが(供給)が増えるという国家の話は、証拠はありますか。

肯:国家の話ではなく、ただ・・・。経済の話です。

否:誰かが作るっていう話ですよね。

肯:はい。

否:で、その証拠はありますか。

肯:証拠はありません。

否:ありませんよね。じゃ、どれくらい、減る、どれくらい、あの、作るかわからないということですね。

肯:はい、次の質問です。子供が死んだという深刻性をおっしゃいましたけども、あ、子供が亡くなったことはわかりました。で、あの、それはどれくらい起きていますか。

肯:ここでは数値が重要ではなく、子どもたちが死亡することが・・・。

否:あ、死亡することが大事だと。じゃ、あの事故、メリットがおっしゃるのは、事故イコール死亡とおっしゃいましたけど、事故が起きることは分かるけど、その全てが、あの死亡する事件ではないんですよね。

肯:全てが死亡する事故だというんじゃなくて、子供たちが・・・。

否:次の質問です。メリット2で、駐車問題、深刻性、駐車問題、・・・駐車問題をおっしゃいましたけど、それは違法駐車に関する問題ですか。

肯:はい?もう一度。

否:メリット2の深刻性、いや重要性か、え、駐車問題で人が人を殺したという話です。で、駐車問題とおっしゃいましたけど、それは違法駐車問題ですか。

肯:それは違法駐車のせいで事件が起きたからではなく・・・。

否:ありがとうございました。

 

 否定側立論(6分)

 

 はい。それでは否定側の立論を行います。

 否定側は現状を支持する立場を取ります。

 肯定側のプランを採用することによって起きるデメリットを2点述べます。

 

 デメリット1は低所得者に及ぶ被害、低所得者に及ぶ被害です。

 現状では一般人も低所得者も、車を維持管理するのに問題はありません。

 しかし、プランを実行すると以下のような問題が発生します。

 

 1点目:国民は自分の意思に反し、強制的に駐車場を用意しなければならなくなります。

 しかし、生計のために車を保有する人達や、低所得者は、車庫地を維持すること事態が負担になります。

 証拠です。インハ大学校行政大学院 チェ・ウイル 2012年5月10日より引用開始。

「運送事業者の月収の現状を見ると、アンケートに回答した個人タクシー事業者3,860名の内、平均月収が160万ウォン以下という回答が85.5%を占めており、この中で、120万ウォン以下が占める割合は49.1%であった。(中略)このような状況での事業登録の際に必要な車庫を確保するためにかかる労力とコストを零細な事業に全面的に付加することは大きな負担と苦情を残すことになる。」引用終了

 よって、駐車場の確保に市民が負担を持つため、低所得社に及ぶ被害というデメリットが発生することが分かります。

 

 2点目:高級マンションに住んでいる人は駐車場があるため賃貸費や手間はかかりませんが、一戸建てに住んでいる人はお金や手間もかかります。

 証拠です。ドンア経済2012.07.17より引用開始。

「金持ちのための制度という懸念の声が出ている。アパートや高級マンション等は居住者に一定の駐車面積が提供されるが、一般庶民達は別の車庫を用意するのはとても難しいことである。」引用終了。

 このようにプランの導入は貧富格差の憂慮を持っています。

 

 3点目:韓国はプラン実施の前提である車庫地が不十分です。

 証拠です。グンガム日報2010年10月6日より引用開始。

「駐車場の確保率で最も高いソウルの約328万面の駐車場のうちの91%に達する299万面が建物や施設利用者のみに提供されている敷設駐車場だった。」引用終了。

 個人用駐車場がたりないこの状況でプランを導入するのはほぼ不可能だと言えます。

 

 次に、なぜこのデメリットが深刻なのかを説明します。

 証拠です。中央公論2006年8月号より引用開始。

「格差拡大社会は国民の健康に悪い。(中略)1つのプロセスとして考えられるのが、格差の大きい社会ほど、心理的なストレスも大きくなることである。(中略)しかし、先に述べたように、心理的なストレスが生物学的な経路を経て身体的に悪影響を及ぼすことが明らかになっているのである。(中略)これら以外にも、格差が大きい地域・社会ほど殺人事件など犯罪が多いこと、人々の間の信頼感や連帯感を高め協調的な行動などを促すソーシャル・キャピタルが弱いことを示す実証データが蓄積されている。」引用終了。

 このように、プランはお金のない人達に負担を強い、さらに貧富の格差はますます加速させてしまうのです。その結果、社会ではストレスが増大し、様々な事件が起きやすい社会となってしまうのです。

 

 次のデメリットです。

 デメリット2は車業界の損失、車業界の損失です。

 自動車の販売減懸念により、これまでプラン導入は何度も見送られてきました。

 証拠です。インターネット韓国日報2012年7月16日より引用開始。

「政府は駐車難ㆍ交通難解消などのために去る1989年以後、1995.1997.2001年の4回にわたって制度の導入を推進したが、消費者の負担加重に伴う売上高の減少を懸念した自動車業界の反発で失敗に終わった。」引用終了。

 

 しかし、プランの導入によって車庫を用意できない人々は新規に車を買うことができなくなります。車の購入率が減るのは時間の問題となり、業界に損失が発生します。

 証拠です。朝鮮ドットコム2012年4月19日より引用開始。

「日本では駐車場を確保したガレージの証明書がない場合は車を買うことができない。(中略)景気低迷が深刻化し、駐車場の使用料が大きな負担になると乗用車の購入を断念する人が続出して自動車販売台数も急減している。(中略)車を買うためのお金は準備できても駐車場付の家を買う能力がないからである。」引用終了。

 

 業界に影響がでてしまうと業界だけじゃない協力会社も納品中断危機などの深刻な経営難をまねき、韓国経済に莫大な影響を与えます。

 証拠です。マネーツデーニュース 2007年4月8日より引用開始。

「輸出額430億ドル、輸出1位貿易収支1位、昨年の韓国自動車産業が齎した成果である。関連産業を牽引する効果が他の業種との比較を許さないほど大きく、製造業の整数とされる業界。自動車がなければ、韓国経済が赤字を免れないだろうという話もある。併せて、2005年を基準として、国の税収の15.9%である26兆3000億ウォンが自動車産業で発生した。ここに25万の雇用を創出し、我が国の製造業の総雇用規模の8.8%を占めた。」引用終了。

 自動車産業は雇用人数も多く、国民経済において重要な位相を占めています。自動車産業の成長は生産資材の全般にかけて肯定的波及効果を齎します。わが国の経済を支える自動車産業に影響を与えるプランは、導入すべきではないと我々は主張します。

 以上で、否定側の立論を終わります。

 

 肯定側質疑(2分)

 

肯:では、これから肯定側質疑を行います。よろしくお願いいたします。

否:はい。

肯:駐車スペースの費用はいくらですか。

否:駐車スペースの費用は1か月に約5万ウォンという証拠資料を持っています。

肯:はい、わかりました。

否:はい。

肯:低収入者、低所得者はどんな人ですか。

否:低所得者はどんな人?

肯:はい。

否:低所得者と言うと、例えば、タクシー業者、または、または普通に日常で見られるボックス、ボックスを集めて金を稼いだり、そう

いう人たちのことです。

肯:低所得者はどのくらいいますか。

否:はい?

肯:低所得者はどのくらいいますか?

否:どのくらい?

肯:はい。

否:月収120万ウォン以下の。

肯:証拠資料は。

否:どれくらいかはわかりませんが、月収が120万ウォン以下の人たちのことです。

肯:証拠資料がありますか。

否:はい。いいえ。ありません。

肯:はい、わかりました。次の質問です。

否:はい。

肯:この制度を導入すると、くる、車販売率は減るという証拠がありますか。

否:減るという証拠。はい。もちろんあります。それと、この、このプロセスだけでも十分理解が、理解ができます。このプランを導入すると、このプランを導入すると、人たちは車庫を用意しなければなりません。ですが、韓国には今、車庫が十分な地域もあって、足りない地域もあります。足りない地域では人たちが車を買わずに公共交通を利用することになるでしょう。なるでしょう。そうなると・・・。

肯:時間、時間・・・、いいです。ありがとう。韓国の。次の質問です。

否:はい。

肯:韓国の経済で車産業はどのくらいですか。

否:それはどういう意味でしょうか。車産業は?

肯:車産業は・・・。

否:もう一度言ってください。

肯:あ、次の質問です。住宅の中で一戸建ての人はどのくらいですか。すみません。住宅の中で一戸建ての比率はどのくらいいますか。

否:住宅地の中で一戸建てに住んでいる人はどのくらいか。

肯:はい。

否:それに対する証拠資料はありません。

肯:ありません?

否:はい。

肯:ありがとうございました。

否:ありがとうございました。

 

 否定側第1反駁(4分)

 

 これから否定側第1反駁を行います。よろしくお願いします。

 まず最初に立論が述べているメリットの発生条件は、車庫地が十分に足りていると言うことです。しかし、肯定側が認めたように、車庫地は十分に足りていません。

 証拠資料を引用します。2010年10月6日クンガム日報より引用開始。

 「駐車場確保率が最も高いソウル市の約328万面の駐車場のうち、91%に達する299万面が建物や施設の利用者のみに提供される付設駐車場であって、15万面の路上駐車場もすべて有料で運営されていた。」引用終了。

 つまり、肯定側が主張する車庫地の確保は一般人が止めることの出来ない付設駐車場91%を含めています。確保律が最も高いソウルでもこのような現状なので、全国規模ではもっと足り無いでしょう。よって、メリットは発生しません。え、肯定側では車庫地が足りていることを立証する責務があります。え、しかしプランでは車庫地が増やす計画が出されていませんのでプランが発生する確率はますます減少していきます。

 次にメリット1の発生過程を反駁しますが、違法駐車は減少すると言いました。減少しません。

 1点目:現行法でも、違法駐車は処罰されます。しかし、肯定側の言うような現状での問題点があるということは、つまり取り締まりが十分に行われていないということです。

 2点目:さらに、プラン後であっても、取り締まりは十分に行われません。これは、済州島で立証済みです。

 証拠資料を引用します。シサチェジュ2013年6月5日。引用開始。

 「2007年2月、全国で初めて施行以来、7年目を迎えている車庫地証明制度の実効性の確認が必要だという指摘だ。(中略)済州市の今回の取り締まりで、車庫の利用実態を調査し、実際に登録された車両が車庫を利用するかについての調査は全く行われていない問題を指摘した。」引用終了。

 よって、例え車庫地登録をしたとしても、それは書面上であり、違法駐車はなくなりません。肯定側のプランが言う罰則も取り締まりが行われてはじめて抑止力を発揮するものでありますが、取り締まり自体が十分に行われていない状況では、刑罰の実効性は薄く、結果として違法駐車は野放しになり、市民の安全性も確保できないんです。

 メリット1の重要性と解決性に関して反駁しますが、重要性に関してプラン導入によりどれだけの規模でじんまい、人命被害が発生しているのがの資料を述べていません。それになにも事故が発生する度に人命が無くなるのではありません。え、重要性の資料がプランによってどれだけ人命被害が改善されるのか具体的な証拠資料を提示していませんから、つまり解決性が小さいことを意味します。このようにプラン導入の重要性は低いでしょう。しかし少なくても否定側は数値資料を提示しています。実施しても発生するかどうかわからないメリットより、車を買わない時点で必ず発生する デメリットの方が重要です。

 次にメリット2について反駁します。近隣トラブルが減少する、プランを導入して減少するとおっしゃいましたがそれは違います。

 証拠資料を引用します。法律新聞2013年5月7日より引用開始。

 「広州北区Yアパートに住んでいたパクさんは、中学生と高校生の二人の子供を持つ平凡な主婦だった。2009年12月、朴さんはアパートの駐車場で二重駐車されたトラックを押しのけるが壁の間に挟まって死亡した。」引用終了。

 このように付設駐車場でも人身事故、公営駐車場でも人身事故が発生しているんです。プランを導入し人々は車庫地に車を止める、止めるとしても正規駐車場でもこのような現状なのでプランを導入しても問題は発生します。プランによって変わるのは事故の場所だけなのです。近隣トラブルは減少しません。

 それと、プランを導入したら車は車庫に入るだろうということでしたが、これに対しても反駁します。

 シサチェジュ2013年6月5日。引用開始。

 「済州市の今回の取り締まりで、車庫の利用実態を調査し、実際に登録された車庫が、車庫を利用するかについての調査は全く行われていない問題をあらわした。」引用終了。

 このようにプランを導入しても駐車場、駐車場の人々は車を入れません。よってメリットは発生しません。

 最後にメリット1,2もぜんたい・・・つまり車庫地が足りないから発生しないということを我々は再確認します。

 これで否定側第1反駁を終わります。よろしく、ありがとうございました。

 

 肯定側第1反駁(4分)

 

 これから、肯定側第一反駁を行います。

 まず、一つ目のデメリット、一つ目のデメリットで、低所得者に家計の負担になるとおっしゃいましたが、公営駐車場の料金は負担になりません。私たちの資料によると、韓国の住宅街の公営駐車場の料金はソウルの場合、安いところは月5万ウォン、高いところで月10万ウォンくらいで、平均7万ウォンです。そして2013年2月11日の連合ニュースによると車を持つ国民の一月の平均維持費は38万ウォンであり、駐車料金はその5分の1にしかなりません。駐車料金が負担になるような人は車の維持費さえ負担になるはずです。ですので、車を維持しているという事は駐車料金は負担にならないという事です。

 そして、ええと、一つ目も二つ目も、駐車場が足りない問題についておっしゃっていましたが、それは違います。むしろ韓国の駐車場不足の問題を解決するためにこの法律が必要となるのです。

 証拠資料です。出典は2008年・キョンギ開発研究員の報告書です。引用開始。

 「日本は車の所有者に車庫確保を義務付けた反面、韓国は建物の建てぬしに居住者が利用する車庫の確保を義務付けている(中略)結果的に日本は住宅の付設駐車場が十分ではなくても、足りない駐車スペースを民営駐車場が供給し、需要と供給のバランスを維持している」引用終了。

 韓国の駐車場が足りないのは、国民が駐車場の必要性を実感していなかったので、需要がなく、供給もなかったからです。この法律を実行すれば、車の所有者に駐車場の確保が義務付けられるので、駐車場への需要が高まり、市場原理によって供給も高くなるのです。

 ええと、それから、ええ、二つ目のデメリットは車業界の損失でした、損失でしたが、ええ、実際には、すでに50年前に車庫証明制度を実施した日本では、車の販売率の減少の効果は起きていません。そして、7年前にこの法律が実行されたチェジュドでも車の減少効果は起きていません。

 証拠資料です。出展は2011年11月28日のチェジュエソリの記事です。引用開始。

 「車の増加率はむしろずっと上がっている。車庫証明制度施行の翌年にだけ増加率が3.1%に減ったが、2009年には3.5%、2010年には3.8%と増加率は右肩上がりである」引用終了。

 このように、この制度が実行されても車の数は減りません。

 ええ、そして深刻性として、ええ、経済の悪化のことをおっしゃいましたが、車が減ることで、経済の悪化は起きません。先ほど述べたように駐車場は増え、車は減りません。そして仮に車の増加率が、販売率が多少、減ったとしても、車業界の損失にはなりません。韓国の車業界の収益は国内より海外向けの方が大きいからです。2014年7月2日の朝鮮日報によると、今年の韓国車業界の国内販売台数は約7万、70万台なのに対して海外販売台数は約380万台でした。輸出台数の5分の1にしかならない国内販売率が少し減ったとしても大きな影響はありません。

 そして反駁に対して、車庫が足りない問題については、すでに反駁しました。それから取り締まりの問題は、チェジュドの場合をおっしゃっていましたが、チェジュドは一部の地域だけで実行していて、取締りに難がありました。このプランは全国実行なのでその問題は起きません。

 そして事故の原因の数の問題をおっしゃっていましたが、私たちが言っているのは、今起きている事故の一番大きい原因が違法駐車だったということです。そして取締りのことをおっしゃいましたが、韓国には法律を守ろうとする人のほうが多く、例え、最初は守れない人が多かった法律でも、時間とともに社会全体の意識が変わって定着できます。その例が禁煙法であり、建物内での禁煙法は、施設の不足と取締りの難しさから、最初は多くの国民に反対されていましたが、法律として前面実行することで、社会の意識を変え、今は飲食店やネットカフェでの喫煙はあまり見られません。ですのでこの不法駐車も減らせます。

 

 否定側第2反駁(4分)

 

 ではこれより否定側の第2反駁を行います。よろしくお願いします。

 まず、肯定側第1反駁に反駁してからまとめたいと思います。

 まず、最初に低所得者による負担がないとおっしゃいましたよね。でも、違います。よく考えてみてください。否定側の立論の中では、あ、ですね、えっと、月給の120万ウォン以下である人々が約50%を示している(占めている)ということを言いました。つまり、こういった人々で、こういった人々の、えっと、立場から見ますと、やっぱ120万の月給の中でいろんなものが出てきますよね。例えば、生活費、家賃、交通費、いろんなものを支払ってから見れば、ほとんど残っている金はない状況だと言えるのです。それに加えて、さらに5万ウォンという駐車費を支払おうとしているのは、やっぱり彼、彼らにとっては無理なのではないでしょうか。そして、そういった低所得者に負担があり、それは車を買えなくなる状況につながります。それは、つまり彼らの仕事場を失うことを意味するのではないでしょうか。なので、彼らにとって負担はますます深刻なのであります。あ、深刻なので、深刻なので間違いありません。

 あと、2つ目ですね。2つ目に、肯定側の3番、3つ目の反駁の中で、車業界の損失がなかった。日本とあとチェジュでは、その損失がなかったとおっしゃいましたが、えっと、まずチェジュの事例から見てみますと、チェジュの場合、えっと、否定側の立論、あ、チェジュの場合、また、その話が違います。チェジュの場合は、対象外の車が増加したからなのではないでしょうか。肯定側の反駁でもおっしゃったとおり、チェジュでは、えっと、大型のみ実施しているのです。つまり、大型ではない中型や小型も増加していたという、増加したという可能性を排除できませんので、そういった反駁は確実に起こったというわけにはありません。お、こ、ありません。あと、に、日本の事例ですね、日本の事例の方も、発生がなかったとおっしゃいましたが、日本の場合は、プラン導入のどうじ(当時)、スタートラインが違いました。例えば、経済状況とか、いろいろありましたね。あの、車のだい、車の台数がもともと低かった、せいじ、あの車の台数がもともと低かったし、経済の状況がもともと成長の導入の段階におかれていた日本にとっては、もうすでに車が増加するしかなかった、と言えるのではないでしょうか。しかし、韓国では、もうすでに韓国は経済的に成長しています。そして車ももうすでに多いです。そういった状況、そういった状況において韓国と日本を比較するのは間違っているのではないでしょうか。

 あと次に、えっと、あとは、あと車業界の話で、えっと、こく、国外の方がやっぱり影響がありましたとおっしゃいました。それは違います。

 証拠資料を引用します。韓国自動車産業の生産の世界化、2012年より引用開始。

 「大規模な海外の直接投資にも関わらず、海外現地の経済効率はそんなに満足させない。国内及び海外の・・・影響の、りえ、利益率の差がそれを言ってくれる。」引用終わり。

 このように、海外よりは、海外の影響率は、影響率はやっぱり自動車業界によって低いと言えるのでしょう。

 あ、それで、あの時間ですので、そろそろまとめたいと思います。

 肯定側が話しているメリットの方に関してですが、それはやっぱり駐車スペースが確保されているということが前提したものです。しかし、それを全く説明されていない状況ですね。肯定側の第1反駁でもそれは行われていません。そして、質疑でも、えっと、立論、立論の回答者が、えっと、そういった駐車スペースは不十分だとおっしゃいましたよね。つまり、肯定側は車庫は不十分だと言うのは証明しているのです。自らそれを言っているのです。そういう、あ。十分だということを証明する義務があるのに、それをやっていないということは間違いないのではないでしょうか。つまりメリットの発生率はますます低いと言えるのでしょう。しかし、否定側は車庫が足りないという、それに対して説明がありましたよね。それに対する問題の発生のプロセスも、プロセスも・・・。

 

 肯定側第2反駁(4分)

 

 それでは、肯定側の第二反駁を行います。

 肯定側は低所得者に負担になるとおっしゃいましたが、これは重要ではありません。むしろ、 憲法には国民の自由・権利は国家の公共の福利のために制限されると書いてあります。そして、駐車料金は国の土地を利用する際にかかる正当な費用です。その費用を負担に感じるとは、感じると言うなら公共の交通を利用すればいいのに無責任に車を買って不法駐車をすると他の国民に被害を与えてしまいます。国家のこう、交通秩序ときょうじゅう(居住)環境の改善のために、今からでも正しい駐車文化を作らなければなりません。あとは、実際に韓国では、 住民が自分の住宅に駐車場を作る際、自治体から費用と援助がある「グリーンパーキング制度」があり、あります。また、住宅街の使い道のない空き地を公営駐車場として作る際、自治体からその費用の援助や管理をし、そこから生まれる収入を土地の持ち主が一部もらえる制度など、土地を有効に利用し、駐車場の供給ができるようにするための、色々な制度がおこ、おこな、行われています。駐車場がない住民たちはこのような制度を利用すれば、駐車場の確保ができます。また、車の販売率に対してもおっしゃいましたが、韓国の車のはんば、国内販売率はすでに飽和状態であり、国内販売率の減少は起きているので、このプランによって起こるデメリットではありません。したがって固有性がありません。

 証拠資料です。出展は2014年9月14日の連合ニュースの記事です。引用開始。

 「ヒョンデ·キアの海外販売の割合がグローバル自動車会社の中で3番目に高い。(中略)これは国内市場の限界を乗り越えるために、早くから海外市場の開拓に出向いた結果だ」引用終了。

 このように、その問題の解決策はすでに実行されています。否定側は大事な事を見逃しています。この法律は、法律は、車の販売率を減らすことが主な目的ではありません。駐車スペースの確保を車の所有者に義務付け、正しい駐車文化を作るための法律です。

 最後にこのディベートのまとめを行います。

 否定側のデメリットに対して私たちは「駐車場は増えるので低所得者への被害も車の減少の、車の販売率の減少も起きない。」と反駁しました。ですので、そのデメリットは発生しません。もし、起きるとしても低所得者には、低所得者には車庫確保を援助する制度や、優先的割り当て、料金の割り当て、料金の割引などの配慮もしており、車会社はすでに国内販売には限界があることを知っており、海外市場に目を向けることが解決策を実行しています。ですのでデメリットとして深刻ではありません。 むしろ、今、不法駐車、不法駐車のせいで起きる事故やトラブルの予防ができ、国家の最優先して守るべきである国民の安全が確保できますので、私たちのメリットがもっと重要です。 今からでもこの制度を導入し、車のしょ、車の所有者は自分の車に責任を持って、駐車場に駐車するという正しい駐車文化を定着させなければなりません。

 以上で肯定側の第二反駁を終わります。ありがとうございます。

 

 全スピーチ終了

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(注) このページに掲載されている情報の著作権は韓国大学生日本語ディベート大会運営委員会にあります。無断での複製、転載を禁じます。もし掲載されている内容や資料を、個人の研究など、本ディベート大会参加以外の目的で使用される場合は、必ず本運営委員会に事前に許可を得たうえで行ってください。

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